テイストで見るメンズファッション

メンズファッションの歴史は意外かも知れませんが、案外短いものです。とは言えそれなりに流行というものはありましたが、一般の男性の方がファッションに目覚めたのはごく最近のことです。昔にさかのぼれば石原裕次郎氏から始りました。多くの若者たちは石原裕次郎氏のファッションやヘアスタイルを真似ていました。ですが、これはファッションの市場としてというものではなく、個々が真似ていた程度のものでした。他にはヒッピーというファッションが流行したり、グループサウンズが流行すればそのファッションを真似た服装が流行りました。ですが、いちファッションメーカーが今年のメンズファッションの流行、というような打ち出しなどこの頃にはありませんでした。またファッションとは無縁の若者も多くいました。男性の場合は時代はファッションとまでは行きませんでした。男性、メンズというよりもどちらかというと紳士服、すなわちスーツが基本スタイルでもありました。そんな時代からバブル期へ突入する頃になると、この世代たちは消費世代とも言われ、ブランドものが大流行しました。当時は VAN の大流行もあり、ジャケットにチノパン、ローファーなどのファッションが成功を収めました。

その後本格的にアメリカ衣料であるアメカジが日本に輸入され始めると、国内のメンズファッションの流行は一気にカジュアル路線へと舵を切りました。アメカジと呼ばれるファッションテイストの流行によりジーンズやTシャツと言った、現在では基本アイテムとなっているものが大流行を果たしました。この頃からようやくメンズファッションの市場が拡大し始めます。

こう考察して見れば衣料のカジュアル化というものが、メンズファッションの躍進において非常に重要なものだったということが理解出来ます。スーツを日常も着ていた団塊世代にとってこのファッションのカジュアル化というものは大きなカルチャーショックでした。